「銀河英雄伝説」（略称：銀英伝）は、田中芳樹による大人気SF小説であり、その壮大な物語は多くのファンを魅了してきました。この作品はアニメや漫画など、様々なメディアで展開され、それぞれのバージョンに独自の魅力があります。中でも、道原かつみによる漫画版は特に注目されています。この記事では、道原かつみが手掛けた漫画版の銀英伝の特徴や他のバージョンとの違い、そして道原かつみ自身について詳しく解説します。
銀河英雄伝説の漫画版を手掛けた道原かつみとは誰？
道原かつみ（1958年2月13日生まれ）は、日本の漫画家・イラストレーターで、広島県三原市出身です。彼女が漫画を描き始めるきっかけは、中学3年の時に同級生の宮脇明子から漫画を描いてみないかと誘われたことでした。1979年、「花とゆめ増刊冬の号」に投稿した「かわいいジュリア」で努力賞を受賞しデビューしました。しかし、しばらくはヒット作に恵まれず、市役所に勤めることとなります。
転機が訪れたのは、田中芳樹の小説「銀河英雄伝説」を漫画化したことでした。この作品が売れ始めたことで、市役所を退職し、漫画家専業となります。彼女は早くから漫画制作にパソコンを導入し、そのノウハウを自身のウェブページで公開していました。2009年時点では、三原市在住で福山市内の専門学校漫画コースの講師として後輩の指導にあたっていました。
銀河英雄伝説の漫画版を手掛けた道原かつみとは誰？銀河英雄伝説の各バージョンの違い
「銀河英雄伝説」には、複数のバージョンが存在し、それぞれに独自の特徴があります。ここでは、道原かつみの漫画版、旧アニメ版、新アニメ版、そして藤原竜の漫画版との違いについて詳しく見ていきましょう。
原作小説
原作の「銀河英雄伝説」は、アスターテ会戦（ラインハルトが上級大将の時点）から始まります。一部のエピソードはアニメ化されておらず、例えば外伝5巻のダゴン星域会戦記などは未だアニメ化されていません。
旧アニメ版
旧アニメ版は劇場版で外伝1巻の第四次ティアマト会戦（ラインハルトが大将）からスタートし、原作に比較的忠実ながらもオリジナルエピソードが多く含まれています。特にヤン役の富山敬氏が亡くなったため、原作の回想シーンが本編から省略されている部分もあります。
新アニメ版
新アニメ版は原作により忠実であり、特に原作1～2巻の部分は旧アニメに比べてオリジナル展開が少ないです。しかし、原作3巻以降の内容については新たな展開が多く見られます。例えば、ユリアンの初陣で登場した戦友や教官とのエピソードや、スパルタニアンにレールガンをつけるといったオリジナル展開が含まれています。
藤原竜の漫画版
藤原竜の漫画版は、原作1巻のラインハルト幼少時から始まり、外伝5巻のラインハルト初陣、第六次イゼルローン攻防戦と続きます。他のバージョンと比べてキャラクター設定やオリジナル展開が多く、一部エピソードが大幅に変更されています。例えば、アンネローゼの友人としてヒルダが最初から登場している点などが挙げられます。
道原かつみの漫画版
道原かつみの漫画版は、外伝1巻の第三次ティアマト会戦（ラインハルトが中将）からスタートし、第四次ティアマト会戦や第八次イゼルローン攻防戦が省略されています。また、ルビンスキーやホワン・ルイが女性キャラに変更されている点が特徴です。ラストはフェザーン駐在武官になったユリアンがヤン艦隊と合流するところで終わります。
銀河英雄伝説の漫画版を手掛けた道原かつみとは誰？道原かつみ版の特徴
道原かつみの漫画版「銀河英雄伝説」は、他のバージョンに比べて以下の特徴があります。
- キャラクターデザインの独自性：ルビンスキーやホワン・ルイを女性キャラにするなど、キャラクターの設定に独自のアレンジが加えられています。
- 物語の省略と独自展開：第三次ティアマト会戦から始まり、一部のエピソードが省略されています。これにより、物語のテンポが速く、緊張感が保たれています。
- デジタル制作の先駆け：道原は早くからデジタル技術を導入し、そのノウハウを公開することで、漫画制作の新たな可能性を切り開きました。
銀河英雄伝説の漫画版を手掛けた道原かつみとは誰？charaコミックス版とRYU COMICS版の違い
道原かつみの「銀河英雄伝説」には、charaコミックス版とRYU COMICS版の二つのエディションがあります。それぞれの違いについて詳しく見てみましょう。
- charaコミックス版：1巻から11巻までの内容で、キルヒアイスが死ぬまでの話をコミカライズしています。原作小説の1～2巻の内容が中心です。
- RYU COMICS版「英雄たちの肖像」：キルヒアイスの死後の話を中心にしており、原作3巻の内容を飛ばして4巻の内容からスタートします。ラグナロック作戦がメインテーマとなっており、現在第4巻まで刊行されていますが、連載が止まっているため、続きが不明です。
銀河英雄伝説の漫画版を手掛けた道原かつみとは誰？よくある質問とその回答
道原かつみさん版銀英伝の違いを教えて下さい
道原かつみの漫画版「銀河英雄伝説」は、他のバージョンといくつかの重要な違いがあります。例えば、外伝1巻の第三次ティアマト会戦から始まり、第四次ティアマト会戦や第八次イゼルローン攻防戦が省略されています。また、キャラクターの設定にも独自の変更が加えられており、ルビンスキーやホワン・ルイが女性キャラとして描かれています。さらに、物語のテンポが速く、緊張感が保たれています。
chara版の1巻〜11巻と、RYU COMICSの英雄たちの肖像の違いを教えてください。
chara版の1巻〜11巻は、原作小説の1～2巻の内容、キルヒアイスが死ぬまでの話をコミカライズしています。対してRYU COMICSの「英雄たちの肖像」は、キルヒアイスの死後の話を中心にしており、原作の3巻の内容を飛ばして4巻の内容からスタートします。ラグナロック作戦がメインテーマで、現在第4巻まで刊行されていますが、連載が止まっているため、続きが不明です。
イーブックジャパン
銀河英雄伝説の漫画版を手掛けた道原かつみとは誰？まとめ
道原かつみの漫画版「銀河英雄伝説」は、独自のキャラクターデザインと物語展開が特徴で、他のバージョンとは一線を画しています。彼の作品は、デジタル技術の導入により、新たな表現方法を開拓し、ファンから高い評価を受けています。また、charaコミックス版とRYU COMICS版では取り扱うエピソードや物語の進行が異なるため、どちらのバージョンも読むことで「銀河英雄伝説」の世界をより深く楽しむことができます。
道原かつみの「銀河英雄伝説」に触れることで、原作や他のアニメ版との違いを楽しみながら、壮大な宇宙戦争の物語を堪能してください。彼の独自の視点と描写が、あなたを新たな銀河英雄伝説の世界へと誘うことでしょう。
