引用元：https://www.sankei.com/article/20240614-BXPQBK3VLBNE3C6RLPHB2J7MXI/photo/33KSQPENGJJYNMIL5CRG2N44GI/
エルマーのぼうけん：はじめに
『エルマーのぼうけん』（原題：My Father’s Dragon）は、1948年にアメリカで出版された児童文学作品で、著者はルース・スタイルス・ガネット (Ruth Stiles Gannett) です。この作品は、多くの国で愛され続け、日本でも人気のある名作です。この記事では、ガネットの生涯と『エルマーのぼうけん』の魅力的なストーリーを詳しく紹介し、さらにガネットさんの訃報についても触れます。
著者：ルース・スタイルス・ガネットの生涯
ルース・スタイルス・ガネットは1923年、ニューヨークで生まれました。彼女は22歳の時、スキー場のロッジでアルバイトをしながら『エルマーのぼうけん』を執筆しました。この作品は、動物たちに捕らえられていた竜の子供を救うために冒険する少年エルマー・エレベーターの物語です。彼女の執筆活動は短期間でしたが、その影響力は非常に大きく、多くの児童文学ファンに愛され続けています。
『エルマーのぼうけん』は、1948年に初版が出版され、すぐにニューヨーク・ヘラルド・トリビューン春の児童図書祭賞を受賞しました。また、1949年にはニューベリー賞優秀賞にも選ばれています。この成功により、続編として『エルマーとりゅう』(1950年)および『エルマーと16ぴきのりゅう』(1951年)が出版されました。
著者の訃報
2024年6月11日、ルース・スタイルス・ガネットさんが米国で亡くなりました。彼女は100歳という長寿を全うし、その生涯を通じて多くの読者に影響を与え続けました。日本でも『エルマーのぼうけん』シリーズは累計発行部数780万部を超え、多くの子供たちや大人たちに愛されてきました。彼女の訃報は多くのファンにとって大きな悲しみですが、その作品は永遠に読み継がれていくことでしょう。
エルマーのぼうけん：あらすじ
『エルマーのぼうけん』
物語は、エルマー・エレベーターという9歳の少年が、助けた野良猫から囚われている竜の子供の話を聞くところから始まります。竜は首を綱で繋がれて川を渡るのに使われており、エルマーはこの竜を助けるために冒険に出ることを決意します。エルマーは貨物船に紛れてみかん島に渡り、様々な道具とアイデアを駆使して猛獣たちを欺きながら竜の元へと辿り着きます。最終的にエルマーは竜を助け出し、竜の背中に乗って逃げることに成功します。
『エルマーとりゅう』
続編の『エルマーとりゅう』では、エルマーと竜がみかん島からかれき町へ向かう冒険が描かれています。途中で嵐に遭遇し、不時着したカナリヤ島でカナリヤの王カン十一世と出会います。エルマーは宝箱の秘密を解き明かし、カナリヤたちを助けることになります。エルマーと竜は金貨やハーモニカをお土産に持ち帰り、無事に家に帰ることができました。
『エルマーと16ぴきのりゅう』
三部作の最終作『エルマーと16ぴきのりゅう』では、エルマーが竜のボリスと共にそらいろ高原にいる竜の家族を助けに行く物語です。エルマーはボリスと共に様々な困難を乗り越え、竜の家族を救出するために知恵と勇気を振り絞ります。最終的にエルマーは竜の家族を救い出し、ボリスと感動的な別れを迎えます。
エルマーのぼうけん：日本での人気と影響
『エルマーのぼうけん』は、日本でも多くの読者に愛され続けています。NHKの幼児向けテレビ番組『にんぎょうげき』で人形劇として放映され、その後『おとぎのへや』や『こどもにんぎょう劇場』でも再放送されました。さらに、1997年には『エルマーの冒険』として日本でアニメーション映画化され、2022年にはNetflixによって再びアニメーション映画化されています。
エルマーのぼうけんの魅力
『エルマーのぼうけん』シリーズの魅力は、冒険と友情、知恵と勇気が詰まったストーリーにあります。エルマーは困難な状況に直面しても決して諦めず、持ち前の機転と勇気で問題を解決していきます。このようなエルマーの姿は、読者に勇気と希望を与え、自己の可能性を信じる力を育てます。
さらに、物語の中で描かれる動物たちや自然の風景は、読者に豊かなイマジネーションの世界を提供します。挿絵を担当したルース・クリスマン・ガネットの美しいイラストも、物語をより一層魅力的にしています。
エルマーのぼうけん：読者の声
『エルマーのぼうけん』は、世代を超えて多くの読者に愛されてきました。初めて読んだ子供たちはもちろん、大人になってからも再読することで新たな発見や感動を得ることができます。以下は、読者から寄せられた声の一部です。
- 「子供の頃に読んだ『エルマーのぼうけん』は、今でも心に残っています。エルマーの勇敢な冒険は、私にとってのヒーローでした。」
- 「自分の子供に『エルマーのぼうけん』を読み聞かせることで、親子で一緒に冒険の世界を楽しむことができました。」
- 「ガネットさんの訃報を聞いてとても悲しいですが、彼女の作品は永遠に私たちの心に生き続けると思います。」
エルマーのぼうけん：著者ルース・スタイルス・ガネットの生涯と物語のあらすじ結論
『エルマーのぼうけん』は、ルース・スタイルス・ガネットが描いた冒険と友情の物語です。ガネットの独特なストーリーテリングと魅力的なキャラクターたちは、今もなお多くの人々に愛され続けています。エルマーの勇敢な冒険と竜との友情は、読者に大切な教訓を伝え、心温まる物語として記憶に残ります。
この記事が、『エルマーのぼうけん』の魅力を再発見し、多くの読者にこの素晴らしい物語を手に取ってもらうきっかけとなることを願っています。ルース・スタイルス・ガネットさんの遺したこの名作を、ぜひ一度手に取ってみてください。
